理学療法士→青年海外協力隊→日本で臨床をしながら緊急援助について学ぶ(現在)→大学院?→国際協力をライフワークに
2011年3月11日より発生しました東日本大震災において、犠牲になられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。 また被災された方々に対しましては、お見舞い申し上げるとともに、一日でも早くの復興を応援・支援させていただきます。
2016年4月16日より発生しております熊本地震において、亡くなられた方に心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまにお見舞い申し上げます。

<祝>当ブログの読者Y.Kさんが青年海外協力隊(24-1 モンゴル)に合格した、という非常に嬉しい知らせを受けました。おめでとうございます。
<祝>当ブログの読者で青年海外協力隊を目指すMIDORIさんが理学療法士国家試験に合格した、というおめでたい知らせを受けました。もう同じ臨床家です。お互い頑張りましょう。
<祝>当ブログの読者KENJIさんが青年海外協力隊(25-2 タイ)に合格した、というまたまた嬉しい知らせを受けました。おめでとうございます。
<祝>募集説明会で体験談をお話させて頂いた方2名も青年海外協力隊(モザンビーク、ベトナム)に合格したと再会時に報告がありました。おめでとうございます。
<祝>2013年JOCVリハネットセミナーで私の活動報告を聞いてくださったA.Kさんも青年海外協力隊に合格されました。おめでとうございます。
<祝>国際緊急援助隊に当ブログを見て興味を持って頂いたOTさん、青年海外協力隊説明会でお会いしていたOTさん、フェイスブックで私を見つけて質問して頂いたPTさんが仲間入りしました。みなさん青年海外協力隊経験者でした。

青年海外協力隊  体験談&説明会
  *当ブログの作者(ドミニカ共和国、理学療法士)は今回の春募集では体験談を話に行くことができませんが、興味をお持ちの方はぜひお越しください。私に質問がある場合は、関連する記事のコメント欄に質問いただければ、回答いたします。

国際緊急援助隊(JDR)医療チームへの参加に関心のある方へ
  *JDR医療チームはWHO EMT InitiativeのType2認証を受けており、リハビリテーションの提供が求められるチームとなっています。理学療法士・作業療法士で関心のある方、仲間が増えるとうれしく思います。

2010年7月27日火曜日

実習

 先週から実習生が当院に来ており、私がスーパーバイザーをしております。2年生で「検査・測定実習」という名称で来ています。しかし、学生にも最初に話しましたし、昨日来られた学校の先生も言っておられましたが、理学療法の実習をするにあたり、検査・評価・治療はどれも切って離せないものであり、常に瞬間々々、同時に行われるものです。なので、学生には理学療法の一連の流れを体験してもらっています。今は、ほとんど教えながらやっていますが、ここで道筋を作ってあげて、3年生になったら徐々にスーパーバイザーの手から離れていき、卒業することには一人で動けるように指導していくことが、私も学校も考えていることです。
 実習施設によっては、ほとんど教えず、「自分で考えろ!」という所も多いようです。このやり方が悪いとは一概には言えませんが、限られた実習期間であること、そして協力してくれる患者さんの負担を最小限にするためには、やはり教えながらでも前に進むことができる実習でないといけないと思います。ですので、私はほとんど教えています。そして2週間という短い実習期間ですが、症例発表ができるまで経験させようと思います。いずれ、当たり前のように求められることですから、その時、経験がある・なしで実習の進み方が大きく違うと思います。そう願います。
 昨日、実習訪問に来られた学校の先生は、私が学生時代に教わっていた先生です。学生と先生が話した後、私に、「いい実習をさせていただいているようで、ありがとうございます」と言われました。初めてのスーパーバイザーでしたが、お褒めいただき光栄でした。もっと良い実習ができるように、いろいろ工夫したい、と思います。けど、もしかしたら、実習生を今の病院で見るのはこれで最後かもしれません。最初で最後の学生です。在職中に、スーパーバイザーを経験できてよかったと感じています。また、実習生の通う学校には、講義をさせていただく機会も得ました。いろいろお世話になっています。非常にありがたいです。この経験を海外にもって行き活用しようと思います。

2010年7月25日日曜日

構成運動

 構成運動とは、骨運動に伴って起こる関節面の運動です。AKA博田法では、構成運動を利用した技術があります。これの難しい点というのは、骨運動と構成運動、2つの要素を考慮して実施することです。骨運動だけを考慮した他動運動でも非常に難しいのに、それにプラスα関節運動にも気を遣わなければなりません。
 今日は、有志で集まって練習会を行いました。みんなで「あーだ、こーだ」言いながら技術を修正していきます。一定時間グループで練習した後、中央のベッドに集合して、一人ひとり技術を披露します。そして見ている人は、容赦なく「もっとこう」「膝が使えていない」「強い」「脇開いてる」など、ビシバシ言っていきます。言われる側はだんだん失行状態になり、何もできなくなります。笑 時折、良い点を褒めてあげる人がでてきて、肩の力が抜けることもあります。アメとムチです。基本的にこのような集まりに参加する人はムチの使い手です。そして、打たれてもめげない人の集まりでもあります。ですので、アメは必要ないことが多いですが、アメが与えられたら悪い気はしません。
 (余談ですが、最近の実習生には、アメがたくさん必要なようです。ムチで打たれた場合、どう行動すればいいのか分からないらしいです。分からない、というか、考えないらしいです。)
 今日の練習会のテーマは肩関節屈曲の構成運動でした。分かったことは、多くの人が、骨盤が運動方向に向いていないことです。骨運動だけ練習している時は、骨盤はしっかり運動方向に向いています。しかし、構成運動の操作が加わると、骨盤が回旋して被検者の顔の方へ向いてしまいます。肩に力が入って動かなくなっているのだと思います。明日から、この点を意識して臨床でも頑張ろうと思います。

 そして、話は変わりますが、午後からバーベキューに行きました。猛暑が続く中、無事開催できるのか、開催できても無事終了できるのか、心配でした。しかし、木陰で直射日光で体力が消耗することもなく、気持ちよくBBQできました。意外と5組以上のBBQ客もいて、「この暑いなかBBQする人はおらんやろー」という予想を裏切ってくれました。水分補給を皆しっかり徹底して、熱中症にならずに済みました。
 熱中症予防といえば、(話がコロコロ変わり過ぎるがご容赦を。)来月、ある学校のクラブ合宿に同行することになりました。運動指導、体調管理でお手伝いさせていただきます。React Rightという救急援助法の講習も修了していますので、役に立てるよう復習しておこうと思います。もう一人助手が付くので、彼にも指導し、いろいろ手伝ってもらいます。とにかく熱中症の知識はきちんと心得ておかなければなりません。死に至る病気であることを生徒に伝える必要があります。レクチャーさせていただこうか、とも考えています。といっても無理してしまうのが子供の特徴ですから、その無理を見抜けるよう頑張ろうと思います。

2010年7月23日金曜日

力を抜く

 今日は仕事の後、堺で勉強会がありました。実技練習です。力を抜いて関節を触る、という事の難しさを改めて思い知らされました。力が入っているのと、抜けているのとでは、触られる側の人の感覚が全く違うようです。同じように触っているつもりでも、全く違う感触なので、触られた瞬間、上手いor下手が分かる。もっともっと練習しないといけないと身を引き締められた勉強会でした。
 そもそも、仙腸関節上部離開の際に、「腸骨稜の頂点に母指MP関節を合わせる」というのは、母指のMPを腸骨稜topに密着させるものだと、ずっと間違って理解していました。「分かっているつもり」がもたらす問題についてはAKA医学会PT・OT会の学会長講演でY先生がお話されました。Y先生の話の中に「100-1=0」というお話もありましたが、博田先生を見ていたり教えてもらったりするとその事を痛感せずにはいられません。「それで次のstepに行ってみたらいい。できないから。」触った瞬間から減点ですから、その先は0しかありません。これが技術の難しさであり、臨床の厳しさであると思います。
 そう言えば、1年目のまだ何も知らない時の方が、恐れをしらずにいろいろ質問していたような気がします。今考えれば恐れ多いことです。それは博田先生のすごさを知ったからです。が、これはY先生のおっしゃる「畏敬の念」と少し違う要素が入っているかもしれません。単に臆病になっている部分もあるのかも・・・。忍耐強く、継続してやっていくしかありません。力を抜いて、次のstepに進めるよう、よく考えて練習しようと思います。

2010年7月20日火曜日

さよなら北海道

 札幌の通勤ラッシュはまぁまぁ混雑しておりました。そんな日に大きな荷物を持って、ズカズカ奥に進んでいく私は、立派な大阪人でした。笑 そして先ほど、無事セミナーを修了して、大阪に戻ってきました。今日は北海道からですが、約1週間前は、東京にいました。8月にはまた東京に行きます。ANAカードを作ってから飛行機に乗ることが多くなりましたが、最近分かったことは、小さな飛行機の場合、陸上にいるとき何やら燃料の臭いがして鼻に染み付く、という事です。今も変な臭いが私にまとわりついています。
 今日の講義は昼まででした。セミナー終了後、私はすぐに小樽に行きました。写真は小樽運河です。連休明けの平日という事で、観光客は少なかったです。で、お店も結構閉まっていました。「すし屋通り」と呼ばれる通りも、ガランとしており、お店も営業しているのかしていないのか、よく分からない状況でした・・・。どのお店が有名な店なのか、人気の店なのか、全く分からなかったので、もう写真を撮ることに徹しました。時間もそんなに無かったので、一通り散策したら空港に向かう時間です。駅前で、さんまが今美味しいと勧められていたので「さんまの棒鮨」と、名物かまぼこを購入し、車内で食しました。かまぼこが非常に美味しかったです。
 空港に着くと出発ギリギリでした。急いでお土産を探しました。お土産屋さんのおばちゃんが、やたらチーズケーキの試食を持ってくるので(プレーンとメロン味の二種類があり、プレーン→メロン→プレーンと3回食べました。笑)それを購入。「とうきびチョコ」は見当たらず断念しました。泣 そして、定刻通り飛行機に乗り、定刻通り大阪に到着しました。(今回はトラブルもなく。でも、サプライズ、驚くことがありました。隣に座っていた方が、今回同じセミナーに参加していた大阪の先生でした。同じ4年目、話に花が咲き、離陸から着陸までずっと喋っていました。)
 さて、明日から普段通り仕事です。加えて学生のスーパーバイザーも2週間しないといけません。今回、札幌で学んだことをしっかり活かしていこうと思います。

2010年7月19日月曜日

札幌さいごの夜

 札幌の夜は美しい!札幌テレビ塔に登り、パシャパシャ写真を撮ってきました。観光客は意外と少ない感じです。北海道の方も、大阪に比べて、観光地でも意外と静か、とおっしゃっていました。休日の夜、札幌駅の飲食店で待ち時間がある所は少ないようでしたし。ちなみに、今日は北海道で有名な回転寿司「釧路花まる」に行ってきました。ここだけが順番待ちがあり、1時間待ちでした。結構おいしかったです。
 さて、呼吸理学療法セミナーも後半日です。今回、最も期待していた吸引の内容はほとんど触れられてなかったです。講義予定に吸引が入っていたのに、これを一番の目的で来られている方も多そうだったので、残念でした。明日、もう少し吸引の話があるようなのでそれに期待です。ちなみに今日は、スミスメディカルの方が来られていて、「アカペラ」という商品をお土産にもらいました。これは気道内分泌物の排出を促す商品で、呼気に抵抗がかかり、さらに振動が与えられる、という物です。ディスポーザルの商品なので、自分で使ったら、患者さんに使いまわすことはできないので、患者さんには購入してもらわないといけません。また、大阪に戻ったら開封して使用してみようと思います。
 明日は火曜日平日です。札幌の通勤ラッシュも大阪よりはマシでしょうか。私の病院では明日から実習生が来ます。スーパーバイザーは私ですが、セミナーのため初日不在です。笑 悪いですが、後輩に一日お願いしました。帰ったら今回習ったことも、指導に加えようと思います。後少し、頑張ろうと思います!

2010年7月17日土曜日

呼吸理学療法セミナー始まる

 今日から札幌医科大学で呼吸理学療法セミナーが始まりました。札幌医科大学と言えば、ここの整形外科の教授が、脊椎外科専門で、椎間関節の関節受容器の組織学的研究をしています。検索すると論文が出てきます。医学系大学院の門を叩き、この先生に付いて研究したい、と一時期思っていたこともありました。ここの大学院は、医者ではない人にも広く門戸を広げています。けど、理学療法士にはこの研究は難しいことが分かり、この分野の発展は他の人に託すことにしました。
 さて、呼吸理学療法セミナーですが、80人強が集まったそうです。最も遠い方は、沖縄からお越しのようです。その他、全国各地から集合していますが、やはり北海道の方が多くを占めているようです。お隣に座られた方は北海道旭川市の先生です。いろいろ話し相手になってもらいました。北海道土産は何がいいかなど教えてもらい情報通になりました。
 今日の講義では、病気の話が最初に医師からあり、その後、PTの先生から講義がありました。やはり医師の講義は奥が深く、非常に勉強になります。それに対してPTは、あぁPTだな、と言う講義です。総論はまだ勉強になる所もありますが、各論の理学療法の話になると「う~ん」な内容です。こんなこと言うのは生意気かもしれませんが・・・。総論、評価をしっかり学ぼうと思います。治療は当院の主任の先生がやっている事を帰ったら学びなおします。講義中に「筋トレ」なんて言葉を聞いてガッカリしてしまいましたし・・・。
 余談ですが、講義される先生の多くは本を書いています。必ず宣伝が間に入ります。笑 さぁ、まだ4分の1が終わったにすぎません。居眠りしないように頑張ります。

2010年7月16日金曜日

札幌に来ました

 「第11回呼吸理学療法セミナー」に参加するため、本日、札幌にやってきました。4泊する予定です。朝の9時から夜6時まで、しっかり勉強です。最終日のみ午後がフリーですので、小樽観光に行ってこようと思います。
 セミナーでは多くの先生方が講師として来られます。その一人に、PT協会の国際部のT先生がおられます。懇親会に参加予定ですのでお話できれば、と思います。T先生とは、これまで会ったことがありません。お顔も存じ上げておりません。どんな方なんでしょう。お話できるか? ドキドキします。
 今回は、おそらくPT協会としては初めての研修となる「吸引」に関する講義・実習がプログラムに含まれています。先日のPT協会FAX通信では、吸引に関するプロトコルを作成し、全会員に配布する、と連絡がありました。これが行われると、吸引に関して現場で大きな動きが起こるかもしれません。現時点では、吸引が認められても、具体的に動いている病院は少ないように思います。当院でもPT・OT・STが吸引を行う運びにはなっていません。ちなみにME(臨床工学技師)の吸引実施もまだ、法的に認められても実現していません。懇親会では他の病院の情報も得られるでしょうし、セミナーでは最新のPT協会の取り組みについて知ることができるでしょう。
 収穫の多い札幌滞在になるようにしたいです。

2010年7月14日水曜日

面接試験

 面接試験について、今日は書こうと思います。
 前にも書いた通り、受験生1:面接官4でした。仮に質問してきた順に、面接官A、B、C、Dとします。
 <面接官について
 私の予想ですが、A、B、DはみなJICAの正職員ではないかと思います。Cの方は、理学療法に関する専門的な質問をされたので、JICAの技術協力専門家か、専門員なんじゃないかと思います。A、B、Cは男性、Dは女性でした。
 どの方も、威圧的な印象はなく、やさしく質問してくれました。答えた事に対して、さらに突っ込んで聞く、という事もなく、「なるほど。分かりました」って感じで次々と進んでいきました。ちなみに英語試験の時に隣に座っていた幼児教育の方は、専門家の方から辛口コメントを多数浴びせられたそうです。職種によって雰囲気は異なるようですので、ここで書くのはあくまでも理学療法士の場合です。
 <質問内容
 A:
 「(提出書類に書いていますが)志望動機を改めて教えて下さい」
 「過去にこの職種で行かれた方がたくさんいますが、その方とお話されたことはありますか?」
 「その時、印象に残った話はありましたか?」
 「現地に行ったら、何ができますか?何をしようと思いますか?」
 B:
 「(さっき言っていただいた事以外で)何か他に努力していることはありますか?」
 「苦手な人のタイプはありますか?」
 C:
 (大学病院から途上国へ行く、というのは環境の変化がかなりあると思いますが)と前置きがあって、
 「希望案件を見ましたが大丈夫ですか?対応できますか?」
 「COPDに対する理学療法について教えて下さい」
 「肩の痛みについて、どう評価・治療するか教えて下さい」
 「チーム医療で大切だと思うことについて教えて下さい」
 「(保健師・公衆衛生学修士を取得したい、と書いていますが)公衆衛生に関する活動をしたことがありますか?」
 「青年海外協力隊の経験をした後、どうしようと思っているか教えて下さい」
 D:
 提出書類の内容の確認で、
 「派遣国で、自動二輪の免許が必要である場合、自費で免許を取ることに同意していただいた、という事でよろしいですか?」 
 「希望する要請以外に合格した場合でも、派遣を希望する、ということでよろしいですか?」
 ・・・
 以上でぴったり予定の15分、という感じでした。ほとんど今までに考えてきた事、やってきた事でしたので、緊張はしましたが、言いたいことを言うことができ満足です。

2010年7月13日火曜日

英語試験

 先日行われた英語の試験についてです。
 最初にリスニング試験、その後に筆記試験(いずれもマークシート方式)が行われました。リスニング試験は20分25問、そして筆記試験は45分50問だったと思います。
 <リスニング試験
 いくつかのパートに分かれていました。覚えている限りで列挙すると、
 ・写真を最もよく表している文章を選ぶ
 ・会話文の最後に適する文章を選ぶ
 ・会話文を聞き、問題用紙に書かれている質問の答えに適した文章を選ぶ(事前に質問を読む時間を数十秒くれる)
 ・アナウンスメントを聞き、問題用紙に書かれている質問の答えに適した文章を選ぶ(事前に質問を読む時間を数十秒くれる)
 ・ある国の面積や人工、人口密度、発見された年代、などの情報を聞き取り、数字の理解ができているかを問う。
 <筆記試験
 こちらも、いくつかのパートに分かれていました。
 ・単文、短文の穴埋め問題
 ・長文の穴埋め問題
 ・文章を並び替えて意味の通る文章を作る
 ・文章の文法的誤りを見つける。
 ・会話文を成立させる
 ・言い換え問題
 ・長文読解
 ・説明書読解
 ・・・
 英語の試験は大丈夫だろうと油断していました。非常に簡単な問題の中に、難解な問題を散りばめられており、スラスラとはいかなかったです。制限時間いっぱいまで問題を解いていましたので、見直しをする時間がありませんでした。
 特にリスニングの最後の方では、自分の英語能力の乏しさに落胆しました。人よりできる自信があったのですが、もっともっと勉強しようと思った次第です。ただ、空欄を作ることなく最後までやりきることができました。足きり(あるのかどうか知りませんが)されるような点数ではさすがに無いと思います。「語学に自信がない人も、派遣前研修でしっかり勉強しますので、ぜひ挑戦してください」とJOCV募集のパンフレットに書かれていますし。

2010年7月12日月曜日

帰阪

 昨日、JICA東京に夜の10時頃到着しました。今日のJOCV二次試験のために、大阪から前日入りです。ロビーで部屋の鍵と、IDカードが渡されました。JICA東京の奥は宿泊棟になっていて、その1室をお借りしました。
 <at JICA東京、前夜
 部屋に着くと、まず冷房を入れてシャワーを浴びました。この日は朝から英検のお手伝いで一日中動き回っていましたので汗だくです。スーツの上着が非常に疎まれました。で、スッキリしたら東京の友人S君に無事上京してきたことを報告しました。
 部屋は、普通のビジネスホテルの一室のような感じで、ベッド、机、椅子、テレビ、ユニットバス、クローゼットがありました。テレビはすでに地デジ対応です。(ちなみに我が家はまだ地デジ対応しておりません。笑) あと、机にはLANケー
ブルがあり、インターネットができるようになっていました。タオルや石鹸等のアメニティーは無かったので、全て持参です。最寄の幡ヶ谷からJICA東京までの間にドラッグストアがあるので、何か必要なものが出てきてもある程度はすぐ対応できそうです。
 友人S君から、「今日は早くねぇや」とのアドバイスがあったので、少ししゃべる練習をしてすぐに寝ました。寝坊したらダメなので、携帯のアラームと、モーニングコールをセットして就寝しました。
 <at JICA東京、試験当日
 朝の5時半にセットしておきましたが、アラームなどが鳴る前に目が覚めました。早起きしてしまったなぁ、と思いながら携帯の時計を見ると「05:31」!?目を疑いました。アラームもモーニングコールも不発です。たまたま目が覚めたから良かったものの、この事態に関して理解不能でした。でも、原因を考えようと、首を傾げていると、考える間もなくモーニングコールが鳴りました。「05:32」でした。鳴っても鳴らなくてももはや同じですが、なんとなく心が落ち着きました。
 身支度を整えて、レストランで朝食をいただきに行きました。豪勢でした。朝から豪勢な料理をいただく事には鳴れていないので、申し訳なかったのですが、少し残してしまいました。無理に食べて試験に影響が出るのを避けたかったためです。税金で食べさせてもらっているのに、みなさんすみません。
 宿泊地:JICA東京から試験会場:JICA地球ひろばまでは、バスが出ました。集合時間の7:20分に受験生が全員集まりました。85人だったそうです。保健師、幼児教育、稲作、卓球、さまざまな職
種の方がおられました。この中に理学療法士は12人。見つけることはできませんでした。
 <at JICA地球ひろば
 交通渋滞もなく、予定より早く試験会場に到着しました。バスを降りて、受付をして、3階の講堂に集合です。そこで全体説明がありました。その後、書類の記入や回収が行われ、英語の試験が始まりました。
 <英語試験
 全部で65分のテストでした。前半20分はリスニングテスト25問、後半45分はペーパーテスト50問だったと思います。非常に簡単な問題から、難しい問題もあり、所々分からない問題がありました。これには少し、自分にショックでした。まだまだ勉強が必要だなぁと思いました。試験の詳細はまた後日、書こうと思います。
 <面接試験
 今日行われた職種では、幼児教育のみ集団面接で、その他は個人面接です。実技試験のある人を除いて、一人15分ほどの面接です。講堂で、受験番号が呼ばれるまで待期します。午前からの人、午後からの人がいますが、基本的にはみんな講堂で待期です。面接まで時間がある人は、その他の事務手続きに回ったり、健康診断に呼ばれたりします。私は、面接は午前中に終わってしまいました。
 面接は、面接室前に2人が待期し、順番を待ちます。前の人が終わって、自分の番になると、中から扉を開けて、案内されます。ドアのノックはありません。というより「ノックしないで下さい」と張り紙されていました。中に案内されると、面接官の方が4人おられました。一人は中へ案内してくれた事務的な事を聞く女性、一人は「技術専門家」(だったかな?)と書かれたネームプレートを胸につけた専門的な事
を聞く男性(おそらくPTか医療職)、後の2人は、面接で聞かれる定番質問をする男性でおそらくJICAの方。横長のテーブルがVの字に置かれ、その間に挟まれるような位置に、受験者が座る椅子がありました。
 面接で聞かれた事は、「アフリカ留魂録」の管理人T先生がおっしゃった通りでした。詰まることなく、言いたかったことのほとんどが言えました。心配していた面接より、英語の方が不満の残る結果だったと言えるくらいでした。ただ、面接中、明らかに手が震えていたことが、どう取られるか。全身に力が入っており、声も最初は震えていたように思います。後半、専門の話になった時には、力が抜けてきていましたが。
 具体的な内容については、これも後日書こうと思います。
 <試験終了後
 午前中に試験が終了し、提出書類も全て提出して、後は、JICAの方が、その書類に不備等がないか全員分をチェックするまで待期、という状態になりました。チェックが終わったのは15:15分頃。日に日に、このチェック作業が早くなってきているそうです。そんなことをJICAの方同士の会話で言っているのが聞こえてきました。そして15:30分、解散、という事になりました。
 <帰阪の途
 最長で17:00までかかる予定だったので、余裕を持って18時、品川発の新幹線にしていました。しかし、予想外に早く終わったので、早割り料金で取った新幹線チケット(品川―新大阪¥12000)の時間変更をして16:37品川発の新幹線に乗りました。早割り適応外になったので、差額1000円が後日引き落とされます。
 平日のこの時間は空いており、ずっと三人がけシートを独り占め状態でした。後ろにも人がいません。こりゃ快適だー、と『竜馬はゆく』3巻を読んだり、景色を見たり、眠ったり、していました。そして、事件は起こりました。・・・新横浜を出て数分、本を読んでいると、急に車内の照明が非常灯のみになり
ました。そして、新幹線も徐々にスピードを落とし、完全ストップしてしまいました。停電、とのアナウンスです
。冷房も同時にストップしました。トイレの水洗も使えなくなりました。電光掲示板はしばらくは光っていましたが、それも知らぬ間に消えていました。電線に竹が倒れ掛かったらしいです。復旧までに50分かかりました。冷房が切れたので、あっという間に暑くなってきて、地獄でした。寝てもられません。外にはギャラリーも集まってきていて、子供が喜んでいました。運転再開すると手を振って見送ってくれました。笑
 なんやかんやで自宅に到着したのが20時40分頃。
 さて、長い長い夏休みは今日で終了です。明日から、仕事一筋!日ごろの行いをよくしておいて、合格を呼び寄せます。後は神頼み。笑

2010年7月10日土曜日

行ってきます!!

 いよいよ二次試験が明後日にまで迫ってきました。明日、夕方、東京へ発ちます。JICA東京に明日1泊して、明後日、JICA地球ひろばにて試験です。英語の試験の後、面接です。もうやるべきことは全てしたつもりです。
 ちなみに明日は、英検が全国で行われます。その試験会場で一日お仕事です。JOCVに合格したら今勤めている病院もそうですが、英検の仕事も引退です。今回から後継者を育てないといけません。後継者といえば、同窓会の広報係りの後任も育成しなければいけません。引継ぎはきちんとしないと、安心してこの地を離れられません。
 仕事を辞めることに関して、「君は勉強熱心だから、同じ所にいつまでも留まっていてはいけない」と、私の部署の教授が、私へ言ってくれました。今読んでいる『竜馬がゆく』でも、竜馬がちょうど脱藩しました。このまま竜馬と共に人生が進んでいけばいいなぁ、と思います。
 次、このブログ上でお会いするのは、試験後、大阪に帰ってきてからでしょう。試験報告を月曜日にしますので、それまで、さようなら。行ってきます!

2010年7月9日金曜日

再会

 今日は、母校に行って、ブログ「アフリカ留魂録」の管理者でもあるT先生に会ってきました。前回、枚方で会った時以来です。目的は前にも書いた通りJOCV二次試験対策。15時に会う約束だったのですが、早く着きすぎたため、学校前の喫茶店Rでコーヒーを飲んでいました。説明会があると聞いていたので、あまり早く行っても迷惑かと思い、10分前に校門をくぐり、事務室に入校許可をもらいに行きました。入館許可証のようなものをぶら下げないといけないのかなぁ、と思っていましたが、今も特にそんなものはないようです。事務の方が職員室の方へ取り次いで下さりました。最初はK谷先生が対応してくださいました。「おー、久しぶりやねぇ」と笑顔で迎えてくださり心が和みました。そして職員室には、Y本先生とI佐先生もおられ、近況報告をさせてもらいました。そしてしばらくすると行方不明だったT先生が保健室のS先生と共に戻ってこられました。
 先生はかなり私のブログを通読して下さっていて、打腱器についてまで保健室のS先生から情報収集されていました。本当に嬉しい限りです。 ――打腱器は神経系を検査する機器で、膝頭を叩いてポンと足が前に飛び出す現象を見ます。これが過剰だったり、逆に叩いても無反応だったりすると種々の異常が考えられれます。これは、古くから行われている検査方法で、非常によく使います。しかし、非常に難しいので、使えない理学療法士が多いのが現状です。難しいから、みんな練習しないのです。本当は、難しいから練習が必要なんですが・・・。―― 先生と応接室に行き、お話しをさせてもらいました。試験官として、どういう質問をどういう意図で行うのか。どういう状況が試験官にとって一番困るのか。試験官がどういう事を考えているのか、そういう所が知れて、心に余裕ができました。突拍子のない質問をされても慌てる必要はないんだ、と分かりました。目から鱗です。
 ちなみに、黙り込んでしまうことが、試験官にとって一番困るのだそうです。また、「おいおい、こいつ大丈夫か?」と思われてしまうようです。これは、専門学校時代の実習中に、指導者の先生からの質問に対して「フリーズするな。反応がないのが一番アカン」と言われているのを聞いており、これは面接にも当てはまる事だと再確認しました。自分が今、学生を指導するときの事を思い出してみても、理解しているのか、していないのか分からない学生には、次に何を教えていいのか分からないことがあります。しっかり意思表示すること、どうしても考えなければ答えられないような質問ならば、「少し考えさせてください」とお願いすることが必要だと学びました。
 おそらく、フリーズするような事はないと思います。むしろたくさんの事を考えているので、しゃべり過ぎになってしまうかもしれません。質問を受けたら、まずは答えを先に簡潔に述べることを忘れないようにしようと思います。その後、少し詳しく適度に話せたらいいと思います。
 自信を与えてもらった後は、Y本先生に保健室に呼び出されました。笑 このシチュエーションはデジャヴです。前に母校を訪れたときも、保健室でマニアックな話をしました。今回は、さらに私の方がマニアックになっているので、前回も今回も同席したT先生や保健室のS先生には申し訳なかったです・・・。ちなみに、Y先生の左仙腸関節の動きは、左の第1肋椎関節の動きが改善すると良くなりました。このような例は、実際の患者さんでも時折あります。第1肋椎関節の治療後に完全に膝の痛みが消失した例が2例今まであります。その時は、自分も患者さんも、横にいる家族も実習生もびっくりです。笑
 この後、再び喫茶店RでT先生とお茶しました。宗教学の話を聞かせていただきました。これは、派遣国が決まったら、最低限勉強しておかなければなりません。異文化理解ができるようになるのも、JOCVで行っている間の目標であります。
 今日は非常に勉強になりました。そして、懐かしの先生方に再会できて非常に嬉しかったです。ありがとうございました。

理学療法士が世界中どこでも活躍できるだろうと考える理由

 理学療法の特徴から考えて、理学療法士はもっと世界中、いたるところで活躍できる能力を持っていると思います。その理由には2つあります。このブログの所々に書いてありますが、まとめてみようと思います。
 1つ目は、理学療法士は、患者さんを自分の腕一本で治療することができる技術職である、という事です。特殊な機器や装置は必要ありません。ですので、ほとんど場所を選びません。開発途上国であろうが小さな山奥の村だろうが、理学療法士は治療を提供できます。これは、他の保健医療系の職種には類を見ない特徴ではないかと考えます。しかし、物理療法や、義肢装具が必要な患者さんにはどうするか、と言われると、それは機器等に頼らなければいけませんが、理学療法に占めるその割合というのは数%程度かと思います。
 2つ目は、理学療法士が設定するゴールが患者さんの職業復帰・社会復帰である、という点です。障害を負った人々が、理学療法により社会復帰が可能となると、その人の暮らす国の経済発展に微力ながらも貢献できるのではないかと考えます。また、その人の家庭が経済的な危機に瀕するリスクを減らすことができる可能性もあります。このような職業は、世界中、どこにいっても必要とされる職業だと思います。
 1つ目の特徴に対しては、技術力が要求されます。日々の鍛錬が必要です。
 2つ目の特徴に対しては、活動する国の文化や歴史、社会情勢、社会福祉サービス、等の知識が必要です。現地での情報収集が鍵となります。
 以上のように、理学療法士は世界で活躍できる能力を持っているはず。しかし、JOCV経験者で継続して国際協力をしている人はJOCV経験者の方に聞いてもいないようです。『国際協力師になるために』の著者、山本敏晴先生とお話した時も、理学療法士で国際協力をしている人を聞いたことがない、とのことでした。私は、国際協力という選択枝が理学療法士にはある、という事を広く日本の理学療法士に知ってもらう活動も、自分が国際協力に携わることができたらやっていかなければならない仕事か、とも考えます。そのために自分でまずは道を作ることが重要だと思いますので、頑張っていきたいと思います。

2010年7月8日木曜日

夏休み半分終了

 7月6日から7月12日まで7日間、夏休みを取っています。もう前半終了です。臨床家から教育に移った理学療法士の先生はよく、「長く教育現場にいると、臨床にちゃんと戻れるか心配」という事をおっしゃいます。理学療法士にとって「全く患者さんを治療しない」という事は、サッカー選手にとって「全くボールを触らない」という事に等しいような気がします。今回、この7日間の夏休みは、過去最長の連続休暇です。臨床モードにすぐ戻れるかやや心配です。
 ちなみに、週1~2回の休日は、非常に重要です。1週間の疲れを癒し、心も体もリフレッシュすることができると、休み明け、治療の精度がアップします。だから、月曜日、火曜日辺りは調子がいいです。逆に金曜日になると、集中力が低下していることは否めません。カルテを見ながらウトウトすることもあります。(汗) だから、外来で理学療法に行かれている方にお勧めするのは、週末よりも週明けに予約を取ることです。きっと担当の先生の実力の100%近くが発揮されるでしょう。
 休みも3日目になると、どうしてもだらけてきます。今日は、いいタイミングで博田先生の診察見学に行くことができ、身が引き締まる思いです。目の前で起こる現象、一つひとつが刺激的で、感動の嵐でした。初めて見る現象もあり、非常に勉強になりました。今日、学んだことをツイッターで小出しにアップしていきます。http://twitter.com/lily_words
 さあ、いよいよ夏休み(試験対策)後半戦です。明日は、模擬試験が待っています。高校時代の社会科の先生が快く模擬試験を引き受けてくださりました。非常に有難く、心強いです。ただ、模擬試験とは言えかなり緊張しています。

2010年7月7日水曜日

MDGs 2015 on twitter

投稿したら掲載されました。笑 分かりますか、どこにあるか?

一次試験で出た問い

「障害と開発」について、理学療法と関連させて答案を作成しなさい。
 次のように書きました。
 ↓
 「開発途上国では、先進国と言われる国においては死因とならない病気で人々は死亡する、と聞く。例えば、肺炎や下痢などで死亡する。このような生死に関わる問題を、様々な国や国際機関、NGOなどが改善しようと、多方面からアプローチしている。
 開発途上国が開発されていくためには、保健・医療、公衆衛生が整い、人々が健康であることを前提に、現地の人々が生産性のある活動をしていく必要があると考える。
 しかし、先進国においてもそうであるように、医学には限界があり、最善の治療を行っても、障害を残す可能性がある。また先天性障害を持って生まれる子もいる。障害を持っていても、自国の経済開発に貢献できるよう、理学療法士の知識と技術が必要である。理学療法により障害を治療したり、代償する方法を指導したりし、労働力となる道筋を対象者に示すことができれば、理学療法士として開発途上国の援助に携わったことになるのではないだろうか。

 患者さんを治すのではなく、その国を治す。大袈裟に言えばそういう事です。公衆衛生に関しては、様々な活動がなされていると思いますが、障害を治療し、社会復帰・職業復帰させることで、経済を盛り上げる、という活動はまだ成されていないと思います。実際にはそんなことできないから実践されていないのか、しようと試みる人がいないから行われていないのか。分かりませんが、誰もやってないから私もしない、というのではなく、新たなフィールドを築けたらいいんじゃないかと考えています。

七夕

 年に一度、七夕の日に会うことを許された彦星と織姫。もともと働き者だった二人が、結婚し、本業がおろそかになったことから、引き離されてしまったのです。「しっかり働けば、7月7日に会わせてやろう」という父の言いつけを守り、本業に精を出した、という事です。
 何事も、続けるには、それなりの報酬が必要です。報酬は、単に誰かからの「ありがとう」という言葉でもいい。彦星と織姫のように会う約束でもいい。もちろん、お金が大切という人もいてもいい、そう思います。
 最近の私が求めている報酬は、働き始めたころと変わってきました。最初は「ありがとう」と言ってもらえるだけで、自分が救われていました。治療効果なんて出ないので、自然回復を理学療法士のおかげ、と患者さんに錯覚させることで、「ありがとう」と言ってもらっていました。それには最初から気づいていましたが、そうでもして「ありがとう」と言ってもらい何とか精神の緊張を保ってました。しかし、最近は少し違ってきました。「これは自然回復」とはっきり患者さんに説明するようになってきました。治療効果を少しずつ感じるようになってきたからです。今は、治療効果がどれだけ出るか、を仕事に対する報酬にしています。
 将来は、開発途上国で教育に携わりたいと考えています。どう教育に関与するかは未定です。現場に立つのか、管理側に立つのか、立場は様々です。何を教育するのかも、まだよく分かりません。しかし、刻々と変化する自分の状況を常に評価しながら、自分が今やるべき事を見失わないようにし、短期目標、長期目標を立てて、人生を歩んでいきたい、と思います。

2010年7月6日火曜日

その他の要請 JOCV(理学療法士)2

 モンゴル1 配属先がHandicapped Kindergartenですので、障害を持った子供の幼稚園です。必要条件に「障害児に対する業務経験(含むNDT)」とあり、私は該当しません。これも私の弱点です。行けば、私が研修のために滞在しているようなものになると思います。
 モンゴル2 整形外科病院で、手術が頻繁に行われているがその後の後療法の質の向上のため、理学療法の知識と技術の提供が求められています。同時に作業療法士のJOCVも要請しており、協力して活動することになります。ここは希望は出しませんでしたが、派遣されれば私のやりたい事が実践できる地だと思います。特に整形疾患の方は、脳の機能は正常であることが多いので、回復後、社会復帰してもらい働き手になってもらう必要があります。患者だけのためではなく、ひいては、その国のためになるような活動にしたいと思います。
 フィジー 経験年数が足りないので私は該当しません。ただ、ここは単にマンパワー的な活動を求めているような印象です。マンパワーが絶対的に足りない所では、外から人を呼ぶといった対症療法では解決策にはならず、原因に対する対策を講じないといけません。例えば、一人の患者に1時間かけてマッサージしているようなら、10分でAKA-Hをして終わる。そうすれば時間は6分の1ですし、治療効果も向上するはずです。
 グアテマラ 必要条件の「小児治療経験」がまたまた壁になっています。今からはどうしようもない問題です。
 ニカラグア 同上…。(泣) 対象者は小児患者中心だそうです。

2010年7月5日月曜日

その他の要請 JOCV(理学療法士)1

 コロンビア 現地の体制は、ハード面もソフト面も比較的整っている、と要望調査票から読み取れます。現地スタッフの技術レベルは高い、と明言しておりボランティアとして誰かが行く理由が見出せません。別の国の話ですが、派遣されて行ったものの、現地の人は自分で何でもでき、それで成り立っており、JOCVに対して「あなたは私の言うとおりしてくれればいいの」というような態度を示された、という報告書を読んだことがあります。単なるマンパワーとして行くのは、私の目的から大きく外れます。ただ、もし私が行くならば、日本オリジナルのAKA-Hを紹介し、博田先生から学んだ知識や技術を持って、現地の人々に認めてもらえるよう努力したいです。
 エクアドル ここの要請内容もそうですが、マンパワー的な活動が期待されています。施設規模等の拡大による人材不足だそうです。人材不足が予想できなかったのでしょうか?今回は2代目要請ですから、初代隊員が無茶をしたのでしょうか…。国の政策で止められなかったのかも知れません。また、ここでは小児疾患に対応しなければいけません。残念ながら小児疾患については全くと言っていい程、経験がありません。ここで私ができることは限られているでしょう。
 キルギス ここでは現在、作業療法士(OT)が活動中だそうです。その方と協力して現地の人の知識・技術を向上させるための教育を行うことが求められているようです。しかし、ここでも小児疾患への対応が切望されているようです。弱点はもっと早期に解決しておくべきでした…。
 中国 40人ものセラピストがいる中、主な指導対象は3名の若いセラピスト、となぜか限定されています。上の者が下を教えずに、外国から西洋医学を押し付けて、今後、この若者たちは異端児扱いされないだろうか、と心配してしまいます。そもそも院長が同じ区域の他の病院でJOCVが派遣される際の現場視察の際に、同行し(勝手に?)興味を持って、手を挙げた、という経緯のようです。
 (つづく)

休館日


 土曜日、日曜日と、東京の日本教育会館で行われた「第11回関節運動学的アプローチ医学会 理学・作業療法士会 学術集会」に参加してきました。東京は2回目です。まだまだ電車の乗り換えに慣れません。エスカレーターの立ち位置にはすぐに順応してしまい、大阪に帰って間違ったくらいでした。笑 学会のテーマは「これからの10年」という事で、会員は技術習得に切磋琢磨し、インストラクター以上は関節原性の障害の診断・治療に「AKA博田法」がグローバルスタンダードになるよう、普及活動をしていく、という事でした。
 ネパールの理学療法士協会の会長さんも来られて、英語でプレゼンテーションされました。現在150人の理学療法学士がネパールにいて活動されているそうです。ただ、学士取得のためには海外へ行く必要があるそうです。質疑応答の時に質問する勇気がなかった自分が恥しいですが、「学士を取得したネパール人は皆、ネパールに戻ってくるのか?」という質問をしたかったです。後で非常に後悔しました。
 1.5日に渡る学会の後は、JICA地球ひろばに行き、過去の協力隊の報告書を閲覧・複写させていただく予定でしたので、飛行機の時間の関係もあり、急いで広尾という駅に向かいました。事前の情報収集では月曜日が休館日という事で、学会→地球ひろば、という順でプランを立てていました。急いだかいがあって予定より早く到着し、受付に行き、入館証をもらおうとすると、返ってきた言葉が
 「本日は休館日になっております」
 ショックでした。良く見ると利用しようとしていた「ひろばライブラリー」は少し違って、日曜・月曜が休館日になっており、昨日(土曜日)なら良かったんです。地球ひろば→学会、の順でプランを立てれば良かったです。調べが足りませんでした…。というわけで、前隊員の報告書を見ることはできませんでしたが、前回、初めて東京を訪れた際に一度「ひろばライブラリー」で別の国のPTの報告書を読んだことがありますので、良かったと思います。
 さて、JOCV二次試験が1週間後に迫ってきました。明日から1週間、私は夏休みです。受験準備に費やします。今日は夏休み前の患者さんの引継ぎで忙しくなります。

2010年7月1日木曜日

ボランティアについて


 JOCVの応募用紙には、次のような質問に回答する欄があります。
(1)ボランティア活動に参加する動機、抱負について記述してください。
 私は次のように書きました。
理学療法士として3年以上、大学病院にて最先端医療を受ける患者を担当してきた。しかし我々は、患者がどのような治療を受けていようが、できることは自分の腕一本で障害を治療することであると確認することができた。理学療法士が使用する技術は、開発途上国の設備が不十分な病院であっても、ベッド1台あれば提供することができ、その技術を現地の人に習得してもらい、さらに後進の育成に繋がっていけるよう技術支援・教育支援をしたいと考えた。
 理学療法士の技術は、物に頼らない部分の割合が非常に大きいです。9割は自分の手で治します。残りの1割は物理療法や、動作訓練のための歩行補助具などです。医学は日々発展し、以前は治療できなかった病気が最先端技術で治せるようになってきています。しかし、その最先端技術のほとんどは、高価な医療機器や、数少ない特殊機器によるものであり、万人が受けることができる医療ではありません。それに対して、理学療法の技術は、先進国であれ、開発途上国であれ、技術を習得した者さえいれば万人に提供可能な技術です。唯一必要なものを挙げるとしたらベッドですが、これは現地で作製可能なものですから、なければ工具を持って作ろうと思います。
(2)ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。
自分が持つ知識や技術は、自分一人で使用していては、その恩恵を受ける人は非常に少なすぎる。日本では理学療法教育が系統立てられて実施されているが、そうでない国では、我々が、昔他国から教育を受けていたように、教育に協力すべきであると考える。ボランティアとしてではあるが、あくまでもプロとして派遣される国の問題点を把握し、協力・支援できるよう尽力したい。また、そうすることで自国の教育方法・技術指導方法を見直し、自国へフィードバックするきっかけになれば良いと考える。
 日本で理学療法士の養成が始まった初期の頃、養成校の教員は海外から来ていました。学生は英語で授業を受けていたそうです。海外から援助を受けて、日本の理学療法は発展していきました。今度は日本が、その恩を今必要としている国に還元するべきだと考えます。『Pay It Forward』という映画がありましたが、これこそ恩をpay forwardする、ということだと思います。また、日本でただ臨床だけしているならば、一人のPTが関わる患者さんの数は非常に限られてきますが、技術を10人、20人、に伝え、彼らがまた10人、20人、と伝えていくことでさらに恩恵を受ける患者さんが増えていくと思います。こうして、恩恵を次の人にpay forwardしていく形こそが理想のボランティアかと考えています。しかし映画『Pay It Forward』は、そう上手くはいかない、と現実と理想のギャップを描いた映画になっています。このギャップを狭める工夫こそが国際協力の楽しさ・やりがいなのかもしれません。